オンラインカジノと税金 計算方法から支払い方法まで分かりやすく解説
オンラインカジノを利用する中で、多くの方が「獲得した勝利金に税金はかかるの?」と疑問に感じたことがあるでしょう。
結論から言うと、オンラインカジノの勝利金は一時所得扱いとなり、規定値を超える利益がある場合は確定申告を行い税金を納める必要があります。
一方で、オンラインカジノで得た勝利金に対して、適切に税金を納めなかった場合は税務機関による調査が入り、余分に税金を納めなくてはならなくなります。
オンラインカジノと税金の関係を把握していないと、意図せずに脱税してしまう危険性があります。
悪意のある脱税の場合は懲役や罰金刑などにもなるため、オンラインカジノを利用していくうえで、税金や確定申告の知識は不可欠と言えます。
この記事では、「オンラインカジノと税金の関係から具体的な計算方法」まで解説していきますので、ぜひ参考にして安全にオンカジを利用しましょう。
オンカジと税金 知っておくべき基本知識
オンラインカジノでは、勝利金額に対して税金がかかりますが扱いは一時所得となります。
- 一時所得とは、事業で得た利益ではなくオンラインカジノのように、賞金や勝利金など一時的に発生した収益のことを指します。
- 一時所得は所得税の対象となるため、オンラインカジノで得た勝利金額によっては、納めるべき税金を計算して確定申告する必要があります。
- 一時所得には50万円の特別控除額が設定されているため、オンラインカジノの勝利金額を計算し50万円以下の場合、確定申告は不要です。
会社員の場合は給与以外の所得が20万円を超える場合に確定申告が必要となります。
特別控除額の50万円と合わせて計算するため、オンラインカジノの勝利金額が90万円以下であれば確定申告は不要です。(一時所得は半額が課税対象となるため、会社員の場合オンカジの利益が40万円まで非課税となります。)
ちなみに、オンラインカジノの勝利金額が確定申告の対象であるにも関わらず放置していない場合、無申告加算税(納税額の15%~20%)が課せられます。
確定申告の期限が過ぎた場合でも、税務機関から通知が届く前に確定申告を行えば、無申告加算税は5%まで抑えられます。
いずれにしろ脱税は刑法に触れる不法行為なため、オンラインカジノの勝利金額は必ず期限を守って確定申告しましょう。
勝利金額 | 確定申告の必要性 | 税金額 |
---|---|---|
50万円以下 | 不要 | なし |
50万円超〜90万円以下 | 会社員の場合は必要 / それ以外は任意 | 一時所得の税率(所得税+住民税) |
90万円超 | 必要 | 所得税+住民税+無申告加算税(15%~20%) |
オンラインカジノの税金 計算法
オンラインカジノで得た勝利金額を確定申告する前に、まずは課税対象金額がどのくらいか納めるべき税金がどのくらいか計算する必要があります。
オンラインカジノの勝利金額は一時所得扱いとなりますが、一時所得は以下の計算で求められます。
- 一時所得=「勝利金額」-「支出金額」-「特別控除額(50万円)」
上記の計算式にある支出金額とは、勝利金が得られた場合に投じたベット額が該当します。
勝利金が得られなかったベット額は支出金額に当てはまらないため注意しましょう。
例えば、年間150万円の勝利金額があり勝利金を得た際のベット額が40万円あった場合は以下のような計算となります。
- 150-40-50=60
上記の計算では、60万円が一時所得となります。
一方で、確定申告では一時所得金額全てに税金が発生する訳ではなく、課税対象金額にのみ税金が発生します。
一時所得の課税対象金額を計算するには、以下の計算式を活用します。
- 一時所得の課税対象金額=一時所得×1/2
つまり、先ほど計算した60万円の一時所得の場合、30万円が課税対象となります。
課税対象金額により納めるべき税金(所得税率)は決まっていますが、今回の場合は195万円以下なので税率は5%となり、1万5千円が納税額となります。
オンラインカジノの賞金に対する税金の申告方法
オンラインカジノの勝利金を一時所得として確定申告するために、まず以下の必要書類を集めましょう。
- 源泉徴収票
- 支払調書
- 経費計上する領収書
オンラインカジノの勝利金を確定申告する際、別で給与所得をもらっている場合は源泉徴収票が必要なため、企業から事前に受け取っておきましょう。
支払調書は、税務機関が申告者の申請が適切化どうかを判断するために必要な書類ですが、基本的にはオンラインカジノへ問い合わせると発行してくれます。
オンラインカジノ側からの発行が難しい場合は、税務機関である国税庁のホームページからフォーマットをダウンロードして、自身で作成して対応します。
これらの必要書類が揃ったら税務機関である税務署にて確定申告を行うか、e-Taxを活用してオンラインで確定申告を済ませます。
現在はe-Taxでの確定申告が主流で、確定申告をアシストするツールも多く提供されているため、自信がない方でも問題なく自宅から確定申告を完了させられます。
オンラインカジノの勝利金に限らず、確定申告は1月1日~12月31日までに発生した収入が対象となります。
対象期間に発生したオンラインカジノでの勝利金を元に課税一時所得を計算し、2月16日~3月15日までに確定申告を完了させます。
確定申告後は、算出された一時所得に対する納税金額を翌年の2月16日~3月15までに納めます。
納税はあくまで翌年となるため注意しましょう。
オンカジの勝利金にかかる税金と他のギャンブルにかかる税金の違い
オンラインカジノの勝利金に限らず、競馬や競輪などギャンブルにおいて、払戻金として得た利益は一時所得となります。
ですが、オンラインカジノやギャンブルで得た利益は一時所得ではなく、事業所得や雑所得に分類されるケースもあります。
事業所得は名前の通りで、オンラインカジノをはじめギャンブルへを事業として行い利益を出し、生計を立ている場合に該当します。
一方で雑所得は、オンラインカジノやギャンブルの利益が一時所得でも、事業所得でもない場合に適用されます。
例えば、一時所得は営利目的ではなく継続的でもない利益に対して適用され、事業所得はギャンブルの利益で生計を立てて事業としている場合に適用されます。
つまり、営利目的で継続的に利益を出しているものの、あくまで趣味や副業の範疇である場合、オンラインカジノやギャンブルの利益は雑所得となります。
利益の扱いにより税金の優遇や受けられる控除などに違いがあるため、自身がオンラインカジノで得た利益がどの税金タイプに当てはまるかは、事前に理解しておく必要があるでしょう。
オンカジの収益を節税する方法
オンラインカジノの利益に対し納めるべき税金を不当に隠ぺいした場合、税務機関の調査により見つかり脱税となります。
しかし、法律上のルールに則れば、オンラインカジノの利益に対する税金金額を抑えられる節税対策が可能です。
オンラインカジノで勝利した利益を節税するには、主に以下の方法があります。
- オンラインカジノの利益を50万円以下に抑える
- 電子決済サービス上から銀行口座へ出金しない
- 仮想通貨として保有しておく
オンラインカジノの利益は一時所得となりますが、一時所得には50万円の特別控除額が設定されています。
オンラインカジノの利益を50万円以下になるよう計算しておけば、確定申告は不要で税金を納める必要もありません。
また、オンラインカジノの利益は銀行口座をはじめ金融機関に出金すると、課税対象となります。
オンラインカジノの利益を電子決済サービスに異動し、金融機関へ出金しなければ課税対象とならず税金を納める必要はないため節税対策となります。
仮想通貨においても保有しているだけでは課税対象とならないため、オンラインカジノの利益に対する納めるべき税金を抑えられます。
税務機関は金融機関の情報を元に納税の成否を調査するため、これらの方法がオンラインカジノの利益に対する税金金額を抑えるために有効でしょう。
オンラインカジノの税金、払わないとどうなる?
オンラインカジノの勝利金を計算し50万円以上だった場合は課税対象となり、一時所得として税金を納める必要があります。
ですが、オンラインカジノの利益に対する税金を正しく計算し納めなければ、税務機関の調査が入りペナルティが課せられてしまいます。
税金を正しく納めなかった場合のペナルティは、以下の4つに分かれます。
- 過少申告加算税:税額の10%~15%
- 無申告加算税:税額の15%~20%
- 重加算税:税額の35%~40%
上記の通り、オンラインカジノの一時所得に対する税金を正しく納めなかった場合、本来納めるべき税率を基準に、上乗せで納税が必要となります。
意図的に利益の隠ぺいや過少申告をした場合には、最も重い重加算税が課せられ、納めるべき税率の35%~40%もの金額がペナルティとして発生します。
また、オンラインカジノの一時所得に限らず、悪意を持って利益を隠ぺいし脱税した場合は、刑事罰に処される可能性もあります。
実際に悪意のある一時所得の無申告により罰金と懲役1年、執行猶予2年の判決が出た判例もあります。
このようにオンラインカジノの利益が課税対象となる場合、確定申告の期日を守り正しく計算し税金を納めなければ厳しいペナルティがあります。
脱税は不法行為であるため、ルールに従い確定申告を行い適切に税金を納めましょう。
まとめ
オンラインカジノは気軽に始められる分、自分が得た利益が法律上どのような扱いになのか、税金は払わなければいけないのかなど意識しない方も多いです。
ですが、オンラインカジノの利益は一時所得として扱われ、課税対象金額を計算して正しく税金を納めなければ罰則が発生してしまいます。
一方で、オンラインカジノの利益を計算して50万円以下に抑えたり、出金せず電子決済サービス上で留めるなどいくつかの税金対策は可能です。
税金は計算含めややこしく理解が面倒に感じるかもしれませんが、いずれにしろオンラインカジノを長期的に楽しむためには欠かせない知識です。
脱税は不法恋であり場合によっては刑事罰が課せられる可能性もあるため、オンラインカジノの利益は正しく計算し確定申告を行い、課税対象に対して適切に税金を納めましょう。
参考サイト一覧
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/a/01/1_06.htm (確定申告が必要な方)
確定申告をしないと脱税行為とみなされ、追徴課税が発生したり、刑事罰を受けたりする可能性があります。ただし、特別控除内であれば、確定申告は不要です。
はい。バレる可能性があります。オンラインカジノで得た勝利金は、決済サービスを利用することで最終的に銀行口座に送金されます。銀行口座のお金の流れは記録として残るので、税務署の職員がチェックすることが可能です。
いいえ。負けた金額は考慮されません。どれだけ損失額が大きくても、一時所得が一定額を超えると税金の支払いが必要です。あくまでも勝ったときの利益に対して税金が発生することを覚えておきましょう。
バレることがあります。オンラインカジノで発生した利益に対する住民税の控除も、会社の給与から天引きされているとバレる可能性が高いでしょう。会社に知られたくない場合は、オンラインカジノにかかる住民税を自分で納付するのがおすすめです。
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